ずっと『手織である意味』とは?は考えてきました
それは機械織りを超えることが最低条件ではないかと思います
機械織りの特徴は 織味が平板になりやすいことで、それを超えるのは経糸に個性的な糸を使うことだと考えています
経糸は織物の骨格になりますので大事な選択だと信じています
私の好きな新潟産地では機械織りでも かなりハードな経糸を使いこなしています。長年 麻や赤城糸などを使ってきた歴史があるのでしょう
とても織味 表情の豊かな布が多く 手織を超える布も存在しますので そういう産地の近隣で織る手織の人達は 特に『手織である意味』を突きつけられるのだと思います
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現在 経緯真綿糸を使うのは 産地としては『結城紬』くらいでしょうか。 また地機で織るのも結城の特色です
かって 大島紬も久米島紬も信州紬も経緯真綿であったと聞きます
残念ですが今は織り易い生糸に変わりました。価格的なことや効率などの流通の事情があったのだと思います
そういう時代背景の中で、あくまで個人的な動きの段階ではありますが、元に戻そうという動きも散見されます
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一衣舍展初期から参加される『砂川恵子』さんは 機の改良(経糸にテンションをかけない)を含め独自の世界を築いておられます。
平易に織れる経糸を避け より扱い難い経糸を選択しますので 通常 緯糸だけで表情を出す織り方よりも 奥行きが出ます
男性向きの色であれば 着てみたい織りであります
他にも一衣舍展には経緯真綿紬の小熊素子さん、自家栽培木綿SOさん、丹波布 吉田衣里さん、出雲織木綿 松井美紀さんを初め多くの方が 経糸には難しい手紡糸や希少な糸を選択される。心強い仲間達です。
しかしまだまだ経て糸に綺麗で織り易い糸を使う人は多い
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又 『守破離』を引用致しますが
◎伝統を受け継ぐ者にとって忘れてはならない、特に武道にとっての教えが「守破離」である。
○「守」とは、師や各流派の教えを忠実に守り、それからはずれることのないように精進して身につけよ、という意味である。
○「破」とは、今まで学んで身につけた教えから一歩進めて他流の教え、技を取り入れることを心がけ、師から教えられたものにこだわらず、さらに心と技を発展させよ、という意味である。
○「離」とは、破からさらに修行して、守にとらわれず破も意識せず、新しい世界を拓き、独自のものを生みだせ、という意味である。
「守破離」は単に武道の世界だけの教えではない。学問も経営も技術も、すべてにあてはまる。師に教えられて師に止まっていては発展はない。古武道に出発して古武道の中で止まっていたのでは、後継者としての存在価値はない。師をしのぎ、伝統を越え、親を超越して、より高い次元に発展成長してこそ文明の進歩がある。「守破離」とはその意味の言葉である。(引用/活人剣抜刀道、叢文社)
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この中で問題は『師に教えられて師に止まっていては発展はない』という部分ではないでしょうか
以外に技術者にこの傾向が強い様に感じています
『破』の段階を極めず『守』の段階に留まる人が多いように思います
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色々な悩みを抱えながら今日に至る訳ですが 朗報があります
昨年12月 倉敷のヴァンホーさんで松井美紀さんに 長野で織っている人をご紹介頂きました。なかなか伺えずこの3月の名古屋月日荘さんの帰りにやっと伺うことが出来たのです
その布は なぜもっと早くお会いしなかったのかと悔やまれる程の織味で 『離』の段階の布でした。そこには長年探し求めていた織りがあった。

そして私の考え 織味は糸というイメージと地機信仰を覆されます
彼曰く やはり糸だと思い 糸を徹底的に研究したが 織味は『織り』だったと。そして高機は地機を超えられるとも。また紬であっても皺にならないこと。
それは今迄誰もしなかった いや出来なかった織り方ではないだろうか
高機を工夫し 経糸 緯糸に張力を掛けない織り 特に経糸には張力を掛けないのが重要。
高機は経糸にテンションをかけるものとずっと信じていたし 織る人でもそう思っている人も多いと思う
これは恐ろしく非効率であり 織りずらい織り方に自分の世界を見つけたご夫婦です
そうして織られた布を 一衣舍展でお見せ出来るのは幸せであり 若い後進の織り手さんにも参考になるのではと思っています。
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後日談
仕立てる前に湯通しをしますと伝えると ご主人は うちのは必要ありませんと言う
いままでそう言う人は多いのですが 必ず2〜3%の収縮をするのが常でしたのでやってみました。湯通し後乾いた布をスチーム地のしして計測
結果は驚きの収縮ゼロであり初めての経験でした さすがです!
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ご無沙汰しています!おそらく、このお話に登場されているHさんの着物を、2枚持っています。10年前のことです。知る人ぞ知る呉服屋さんではHさんの着尺がブームでした。呉服店のご主人と親しくされていて、そのご主人曰く「作家じゃなくて、研究者」と。今持っている反物を買った直後に、Hさんが新しいシリーズを持っていらっしゃいました。それが、おそらく今のものに繋がるもので「空気を織り込んだ」反物でした。空気を織り込むことなんて出来ないから、もちろん張力をかけないで織った反物だと皆理解しました。その反物はある社長夫人か購入し、パーティーに着て行かれた所、同席者から「その着物には「気」が織り込まれているね」と、言われたそうです。そして、この方の反物の着心地は最高。長くなりました、、、、、。すみません。